第三章体の特徴
小型ながらがっしりとした体つきと、くるりと巻いた尾が印象的な柴犬。大きさや被毛、毛色の特徴をご紹介します。
柴犬は日本犬の中では小型に分類されますが、骨格がしっかりしていて筋肉質な体つきをしています。大きさには個体差がありますが、体高はおよそ35〜40cm前後、体重はおよそ8〜10kg前後がひとつの目安とされ、一般的にオスのほうがメスよりもひと回り大きくなります。山道を駆け回ってきた犬らしく、身のこなしが軽く機敏なのも特徴です。胸は深く、背中はまっすぐで、全体としてバランスのとれた引き締まった印象を与えます。
小さな三角形の耳がピンと前向きに立ち、奥まった目元とあわせて、凛とした表情をつくっています。尾は太く力強く、背中の上でくるりと巻いた「巻き尾」や、鎌のように前方へ傾いた「差し尾」と呼ばれる形が見られます。この耳と尾のシルエットは、多くの人が思い浮かべる日本犬らしさそのものと言えるでしょう。子犬の頃は耳が寝ていることもありますが、成長とともに立ち上がっていくのが一般的です。
柴犬の被毛は、硬くまっすぐな上毛と、やわらかく密に生えた下毛からなる二重構造になっています。この下毛が寒さや暑さから体を守る役割を果たしており、季節の変わり目には下毛が大量に抜け替わる換毛期を迎えます。触ってみるとしっかりとした手ざわりがあり、見た目以上にボリュームを感じることもあります。換毛期の抜け毛の量に驚く飼い主さんも多いですが、これは柴犬の被毛の仕組みによる自然な現象です。
柴犬の代表的な毛色は、赤、黒褐色(黒柴)、胡麻の三つです。もっとも多く見られるのは明るい茶色の赤で、黒柴は黒い毛に目の上の眉のような模様が入るのが特徴です。胡麻は赤と黒の毛が混ざり合った色合いで、比較的珍しいと言われています。いずれの毛色でも、頬やのど、お腹などが白っぽくなる「裏白」と呼ばれる特徴が見られます。まれに白い毛色の柴犬もいますが、数は多くありません。