第二章性格の傾向
飼い主には深い信頼を寄せる一方、自分の考えも大切にする柴犬。その性格の傾向と向き合い方をご紹介します。
柴犬は、信頼した飼い主や家族に対してとても忠実な犬種として知られています。べったりと甘えるタイプばかりではありませんが、家族のそばで静かに過ごしたり、帰宅を待っていたりと、控えめながらも深い愛情を示してくれることが多いでしょう。こうした距離感のある愛情表現こそが、柴犬ならではの魅力だと感じる飼い主さんも少なくありません。
家族の中でも特に信頼を寄せる相手を決めることがあるとも言われ、その人の動きをよく見ていたり、後をついて回ったりする姿が見られることもあります。
狩猟犬として自分で判断しながら動いてきた歴史から、柴犬は独立心が強い傾向があると言われています。気が向かないことには応じなかったり、しつこく構われるのを嫌がったりすることもあります。これはわがままというより、柴犬が持つ気質のひとつ。犬のペースを尊重しながら関わることで、お互いに心地よい関係を築きやすくなります。構いたい気持ちをぐっとこらえて、愛犬のほうから近づいてきたときにたっぷり応えてあげるのもひとつの方法です。
柴犬は見知らぬ人や他の犬に対して慎重になりやすく、番犬のように周囲の変化に敏感に反応することがあります。また、体に触られることや環境の変化に対して繊細な一面を見せる子もいます。子犬の頃からさまざまな人や音、場所に少しずつ慣れさせておくと、落ち着いて過ごせる場面が増えていきます。怖がっているときに無理に近づけるのではなく、安心できる距離から見守ってあげることも大切です。
ここで紹介したのはあくまで犬種としての一般的な傾向で、実際の性格は一頭一頭異なります。人懐っこく甘えん坊な柴犬もいれば、とても慎重な柴犬もいます。育った環境や日々の関わり方によっても変わっていくため、「柴犬だからこう」と決めつけず、目の前の愛犬の個性をよく見てあげることが大切です。